幼い一人娘を交通事故で亡くしたユリ子(朝倉ことみ)は、ショックで口が利けなくなり、夫と離婚して地方都市の小さな弁当屋でパート勤めをしていた。店主の佐藤には妻の和子(ほたる)がいたが、彼女は重度のアルコール依存症で一日中酒に溺れていた。和子のアル中と奔放さが原因で夫婦仲は冷え切り、娘の杏子(初芽里奈)もそんな両親とは一切口を利かなかった。毎日必ずシャケ弁を二つ買って行く客の山本は、暗い影を宿す無精髭の男で指名手配ポスターの犯人に似ていた。ある日ユリ子はそんな山本が気になり彼を尾行すると、たどり着いた空き地にトラックが停めてあり、中にいるマキ(真木今日子)という女に売春をさせていたのだが…。